業務効率化を実現!Google Apps Script の7つのメリットとは?できることや使い方まで徹底解説!

Google Workspace

投稿日:2022/01/13 | 最終更新日:2022/01/24

「 Google Apps Script 」をご存知でしょうか? Google が提供しているプログラミング環境であり、 Google Apps Script を使うことで様々な業務を効率化できます。

本記事では、 Google Apps Script のメリットを7つ厳選してご紹介します。基礎的な内容はもちろん、 VBA との違いや Google Apps Script でできること、実際の使い方まで解説していますので、ぜひ参考にしてください。

Google Apps Script とは?

Google Apps Script とは、 Google が提供しているプログラミング環境であり、一般的には「 GAS 」という略称で呼ばれています。ツールを使うために面倒な手続きは必要なく、 Google アカウントを持っていれば、誰でも無料で利用できます。100%クラウドで提供されているため、特別なファイルやアプリケーションをインストールする必要もありません。

Google Apps Script は プログラミング言語の中でも有名な JavaScript をベースに作られています。そのため、 JavaScript の知識を持っていれば、専門的な勉強をしなくても使える点は嬉しいポイントです。

また、 Google Apps Script の実行環境は Google のサーバー上に存在します。通常の JavaScript の場合、実行環境はブラウザに搭載されていることが多いため、この点は Google Apps Script の大きな特徴と言えます。

この特徴があるからこそ、 Google Apps Script は Google の様々なサービスとシームレスに連携でき、あらゆるシーンにおける業務効率化に大きく寄与します。また、 web アプリケーションの開発や外部サービスとの連携も可能なため、幅広いシーンで活躍する存在だと言えるでしょう。

このように、自社の業務効率化や生産性向上を実現できることから、多くの企業が Google Apps Script を活用しています。

一つ注意点として、 Google Apps Script にはスクリプトの実行時間が6分間という制限があります。処理時間が6分を超えた場合、エラーが発生して処理が強制終了しますので、利用する際は注意してください。

Google Apps Script と VBA との違い

よく Google Apps Script との比較対象にされるのが Microsoft が提供するプログラミング言語である「 VBA 」です。どちらも業務の自動化を実現でき、開発環境の構築が不要という点は共通していますが、実際には様々な違いがあります。

対象のアプリケーション

Google Apps Script は Google Workspace で提供される Google アプリケーションが対象となります。代表的な例としては Google スプレッドシートが挙げられます。一方、 VBA は Excel などの Office アプリケーションが対象になります。

ベースとなるプログラミング言語

Google Apps Script は「 JavaScript 」がベースとなっていますが、 VBA は「 Visual Basic 」をベースとして開発されています。ベースとなるプログラミング言語は利用者のユーザビリティに直結する部分なので、この点は大きな違いだと言えるでしょう。

動作環境

Google Apps Script は Google のサーバー上(クラウド環境)で動作しますが、 VBA は個人の PC 上(ローカル環境)で動作します。動作環境は開発を進める上で重要な部分であり、両者の違いを考える上では外せないポイントです。

まとめ

以下、 Google Apps Script と VBA の違いを表にまとめます。

Google Apps Script VBA
対象のアプリケーション Google アプリケーション Office アプリケーション
ベースとなるプログラミング言語 JavaScript Visual Basic
動作環境 クラウド環境 ローカル環境

このように Google Apps Script と VBA には多くの違いがあります。まずは両者の特徴を正しく理解しておきましょう。

Google Apps Script の7つのメリット

無料で利用可能

Google Apps Script は無料で利用可能であり、 Google アカウントとインターネット環境があれば、誰でも自由に使うことができます。費用負担が発生しない点は Google Apps Script の大きなメリットであると言えます。

web アプリケーションを開発可能

Google Apps Script は JavaScript をベースとしていますが、「 HTML 」や「 CSS 」などの開発用エディタを利用することも可能です。つまり、 Google Apps Script は単なる自動化ツールではなく、 Google のテクノロジーを利用して、オリジナルの web アプリケーションを開発できるツールだとご理解ください。

開発環境が不要

Google Apps Script は Google のサーバー上で実行されるため、自社でサーバーを用意する必要はありません。高性能な Google のサーバーを利用して開発を進めることができ、 web 公開までワンストップで対応できる点は嬉しいポイントです。

場所や端末を問わずに利用可能

Google Apps Script はクラウド環境で動作するため、場所や端末を問わずに利用可能です。昨今、在宅勤務やテレワークが広がっていますが、 Google Apps Script であれば、物理的な環境に依存しないため、多様なワークスタイルに柔軟に対応できます。

Google アプリケーションとの連携

Google Apps Script は Google Workspace で提供される様々な Google アプリケーションと連携できます。例えば、 Google スプレッドシート、 Google フォーム、 Google ドキュメントなどが挙げられます。 Google Apps Script を各種アプリケーションと連携することで、様々なシーンにおける業務効率化を実現可能です。

外部アプリケーションとの連携

Google Apps Script は Google アプリケーション以外にも「 Slack 」や「 Chatwork 」などの外部アプリケーションと連携し、利便性を向上させることができます。複数アプリケーションを並行運用している企業は多いため、自社の生産性向上を実現する上では大きなメリットになります。

学習環境が充実

Google Apps Script は有名なツールであり、関連する書籍が多数出版されています。また、インターネット上にも様々な情報が掲載されているため、独学のハードルは低いと言えるでしょう。加えて、 Google Apps Script は JavaScript がベースとなっているため、 JavaScript の知識があれば比較的容易に扱える点もポイントです。

Google Apps Script でできること

業務を自動化できる

Google Apps Script を使うことで、様々な業務を自動化できます。例えば、 Google フォーム経由で Google スプレッドシートに集約された情報をもとに、定型メールを自動送信することができます。

本来であれば、 Google スプレッドシートの内容を確認し、 Gmail を開いてメールを作成する必要がありますが、この部分の作業工数を削減できます。このように Google Apps Script は業務の自動化に大きく寄与し、自社の生産性向上を実現します。

なお、上記で例として挙げたメールの自動送信は「 Yet Another Mail Merge 」というスプレッドシートのアドオンソリューションでも実現可能です。

Yet Another Mail Merge は Gmail を一括送信できるアドオンであり、スプレッドシート内に名前やメールアドレスなどの情報を入力することで、メールの一括送信が可能です。

例えば、膨大な顧客リストにメールを送る際、1人1人にメールを送信するのは、時間も手間もかかりますが、 Yet Another Mail Merge を活用すれば、膨大な顧客リストにメールを一斉送信できるので、時間や手間を削減できます。

以下の記事で業務効率化に役立つスプレッドシートのアドオンをご紹介しています。
【業務効率化】Googleスプレッドシートでおすすめのアドオン8選

web アプリケーションを開発できる

Google Apps Script は、「 HTML 」や「 CSS 」などの開発用エディタに対応しているため、独自の web アプリケーションを開発できます。また、作成したアプリケーションをインターネット上に公開する機能も搭載されているため、開発から公開までの全プロセスを Google Apps Script の中で完結できます。

通常の web アプリケーション開発では、各種サーバーを自社で用意する必要がありますが、 Google Apps Script は Google のサーバー上で動作します。そのため、インフラの構築費用は不要であり、かつ、サーバー管理の手間を削減できる点も嬉しいポイントです。

外部アプリケーションの利便性を向上できる

Google Workspace を活用している企業でも、 Google 以外のアプリケーションを並行して運用しているケースは多いです。そのような場合、 Google Apps Script を活用することで、外部アプリケーションの利便性を向上させることができます。

例えば、 Google カレンダーと Slack を連携させて、スケジュールを Slack で通知することが可能になります。このように Google Apps Script は Google アプリケーションだけでなく、様々なシーンにおける業務効率化に寄与するツールであると言えるでしょう。

web スクレイピングを実行できる

web スクレイピングとは、インターネットの世界( web )から必要なデータを自動的に収集することです。 Google Apps Script を活用することで、この web スクレイピングを実行可能になります。

本来であれば、人間が多くのサイトを順番に開いてデータを集める必要がありますが、 web スクレイピングによって大幅な業務効率化を実現できます。 Google Apps Script を使ったスクレイピング方法は、後ほど詳しくご説明します。

Google Apps Script の使い方

最後に Google Apps Script の使い方を実際の画面付きでご説明します。2つのパターンを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

特定ワードのログを残す

まずは Google Apps Script で「お疲れ様です」というログを残す作業手順です。

1.新規ボタンをクリック

Google ドライブを開き、画面左上の「新規」ボタンをクリックしてください。

新規ボタンをクリック

2.スクリプトエディタを起動

「その他」から「 Google Apps Script 」をクリックしてください。

Google Apps Script を開く

3.コードの記入

スクリプトエディタが開きます。以下のコードを入力してください。

function myFunction() {
Logger.log("お疲れ様です");
}

コード記入

4.コードの保存

「保存」のアイコンをクリックしてコードを保存してください。

コード保存

5.コードの実行

「実行」ボタンからコードを実行してください。

コード実行

6.実行結果の確認

コードを実行すると、画面下部に実行結果が表示されます。「お疲れ様です」と表示されていれば、正しく完了しています。

実行結果の確認

7.(参考) Google サービスからの Google Apps Script 起動方法

参考までに Google サービスから直接 Google Apps Script を起動する方法も説明します。

例えば、 Google スプレッドシートの内容をもとに自動メールを送る場合などは、 Google スプレッドシートに直接コードを書き込む必要があります。

Google スプレッドシートを開き、ツールバーの「ツール」から「スクリプトエディタ」をクリックします。

スプレッドシートからGoogle Apps Script を起動する方法

すると、先ほどと同様にスクリプトエディタの画面に遷移します。コードを書いて Google Apps Script を利用してください。

スクリプトエディタを開く

以上が Google Apps Script で「お疲れ様です」というログを残す作業手順になります。

web スクレイピングを実行する

次に、前章で触れた web スクレイピングを実行する手順です。 web スクレイピングはスプレッドシートの「 IMPORTXML 関数」でも実行可能ですが、今回は Google Apps Script を使った作業手順をご説明します。

Google Apps Script で web スクレイピングを実行する場合、「 Parser ライブラリ」を利用するケースが多いです。そのため、まずは Parser ライブラリを Google Apps Script に追加します。

Parser ライブラリとは、 web スクレイピングしたデータから、抽出したい情報だけを簡単に抜き出せるものです。 Google Apps Script の機能だけでも web スクレイピングを行うことは可能ですが、不要な情報を削るのに手間が発生するため、 Parser ライブラリの使用をオススメします。

以下、実際の作業手順を画像付きで解説します。なお、スクリプトエディタの起動までは前項と同じなので割愛します。

1. Parser ライブラリの追加

Google Apps Script のスクリプトエディタを開き、「ライブラリ」の横にある「+」ボタンをクリックします。

ライブラリ横の+ボタンをクリック

次にスクリプト ID の入力画面が表示されます。「1Mc8BthYthXx6CoIz90-JiSzSafVnT6U3t0z_W3hLTAX5ek4w0G_EIrNw」と入力して「検索」ボタンをクリックしてください。

ライブラリID入力

Parser ライブラリがヒットしたことを確認し、バージョンが最新(2021年6月現在は8)であることをチェックして「追加」ボタンをクリックしてください。

Parser追加

以上で、 Google Apps Script に Parser ライブラリが追加されました。

2.コードの記入

Parser ライブラリの追加が完了したら、次は実際にコードを書いていきます。

今回は livedoor NEWS のトップページに表示されている「主要ニュース」の見出しを取得します。(※下図参照)

livedoors NEWSトップ

Google Apps Script のエディタに以下のコードを入力してください。

コード記述

サンプルとして使えるようにテキストでも載せておきます。

function myFunction() {
//スクレイピングしたいWebページのURLを変数で定義する
let url = "https://news.livedoor.com/";
//URLに対しフェッチを行ってHTMLデータを取得する
let html = UrlFetchApp.fetch(url).getContentText("EUC-JP");
//Parserライブラリを使用して条件を満たしたHTML要素を抽出する
let newsList = Parser.data(html)
.from("トップ/主要/トピックス/詳細']);\">")
.to("")
.iterate();
//ログ出力でスクレイピング結果を表示する
console.log(newsList);
}

簡単にコードを解説すると、まずはスクレイピングしたいページの URL を指定します。

そして、 Google Apps Script に標準で搭載されている「 UrlFetchApp 」の fetch メソッドを利用して該当ページの HTML データを取得します。その後、「 getContentText 」で HTML データをテキストデータ化します。

次に Parser ライブラリの「 Parser.data 」メソッドで設定した条件に沿って HTML 要素を取り出します。最後に from と to で範囲を指定して目的のデータを取得します。この時、要素が一つの場合は「 bulid() 」、要素が複数の場合は「 iterate() 」を使います。今回は複数要素のため「 iterate() 」を使用しています。

3.実行結果の確認

コードを記入したら、メニューバーの「実行」ボタンをクリックして、実行結果を確認してください。

実行結果の確認

このように、 livedoor NEWS のトップページに表示されている「主要ニュース」の見出しを正しく抽出できました。

4.スケジュール登録

Google Apps Script のコードが完成したら、スケジュール登録を行います。

左のメニューバーから「トリガー」ボタンを押します。

トリガー設定

画面右下の「トリガーを追加」をクリックすると以下の画面が表示されます。

トリガー追加

希望に合わせて各項目を選択し「保存」をクリックします。

以上が Google Apps Script を使った web スクレイピングの作業手順です。

あとは指定したトリガーに合わせて Google Apps Script が実行され、該当ページから自動的に情報を取得します。

なお、取得した情報を BigQuery で分析することで、さらに有効にデータ活用を進めることができます。 BigQuery は Google Cloud (GCP)に内包されているサービスの一つであり、とても高性能なビッグデータ解析ツールです。

BigQuery を Google Apps Script の web スクレイピングと組み合わせることで、取得した情報を効率よく分析し、経営判断に役立つデータを迅速に取得できます。ぜひ、 BigQuery の活用も検討してみてはいかがでしょうか。

BigQuery に関しては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
超高速でデータ分析できる!専門知識なしで扱えるGoogle BigQueryがとにかくスゴイ!

まとめ

本記事では Google Apps Script の7つのメリット、 VBA との違い、できること、実際の使い方まで一挙に解説しました。

Google Apps Script はとても便利なツールであり、自社の業務効率化や生産性向上に大きく寄与します。 Google のサーバー上で動作するため、自社でインフラを整備する必要はなく、サーバー管理の手間も削減できます。様々なアプリケーションとの連携であらゆるニーズに応えることができるため、ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょうか。

Google Apps Script は Google Workspace を契約することで使えるようになります。無料版の Gmail でも Google Apps Script は提供されていますが、企業として運用するのであれば、セキュリティやサポートが充実している Google Workspace がオススメです。

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