【片山さんまだ】オンプレミス、クラウド開発における違いとそれぞれの特徴とは?

オンプレミス、クラウド開発における違いとそれぞれの特徴とは?

エンジニアブログ

投稿日:2021/01/20 | 最終更新日:2021/01/28

「オンプレミス」と「クラウド」という言葉を聞いたことがありますか?オンプレミスとクラウドは対比して語られることが多く、両者それぞれにメリット・デメリットが存在します。

オンプレミスは自社内でサーバーを運用する形態、クラウドは社外サーバーを利用する形態を指す言葉ですが、サーバー運用に限った話ではなく、他にもさまざまな違いがあります。

本記事では、オンプレミスとクラウドの違いをあらゆる観点から解説しています。開発における違いや開発環境の選び方も説明していますので、これから開発を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

オンプレミスとは

言葉の意味

もともとプレミス(Premises)とは、「構内」や「建物」という意味を持ちます。プレミスという言葉から派生したオンプレミス(On-Premses)は、「自社運用」の意味を示します。

オンプレミスとは、システム構築に必要なサーバーや回線、ソフトウェアなどを自社内またはデータセンター内に設置し、システムの構築から運用までを自社で行う形態を指します。ちなみに、オンプレミスは「オンプレ」の略称で呼ばれることも多いです。

オンプレミスのメリット

オンプレミスを利用するメリットは、以下の2つです。

システムを柔軟にカスタマイズしやすい

オンプレミスは、ハードウェアからソフトウェアまで自社内で確保することができるため、システムを柔軟にカスタマイズすることができます。また社内システムとの連携も図りやすため、自社の特性に合わせてシステムをカスタマイズすることが可能です。

セキュリティの安全性が高い

オンプレミスは、自社のネットワークシステムを利用して運用されています。つまりオンプレミスのサーバー利用者は自社内に限定されるのです。

したがって限定されたネットワーク内での利用は、第三者が入りにくく、セキュリティを強化することが可能です。ECサイトにおける個人情報も安全な場所に保管することができます。

オンプレミスのデメリット

オンプレミスを利用するデメリットは、以下の2つです。

初期費用が高い

オンプレミスは、サーバーやソフトウェアなどのIT機器を自社で用意する必要があるので、初期コストがかかります。そのほか、サーバールームの管理費や人件費などの、運用に必要な維持費(ランニングコスト)も必要とされます。万が一故障が起きた場合には、機器交換に関する出費は自社で持つ必要があります。

購入後の資産管理が必要

オンプレミスは、購入後における資産管理を自社で行う必要があります。構築から運用まで全て自社で行われるため、専門知識を持つ人材の確保が求められます。また、ネットワーク障害などのトラブルは、自社で対応しなければいけない点もデメリットとして挙げられます。

クラウドとは

言葉の意味

クラウドとは「インターネット上の仮想基盤」を意味する言葉です。オンプレミスとは異なり、ITシステムに必要なIT機器を自社で保有しない運用形態です。

PCやスマホなどの端末にデータを保存するのではなく、インターネット上に存在する仮想空間(サーバー)に保存して、運用することを「クラウド化」と言います。

クラウドの種類

一般的にクラウドは、「SaaS」「PaaS」「IaaS」という3つに分類されます。クラウド開発の環境は主に「PaaS」の領域になります。

種類 特徴 サービス例
SaaS アプリやソフトをクラウド上で動作させる ・Google Workspace
・Office365
・オンラインストレージ
PaaS アプリの開発環境をクラウド上で提供する ・Google App Engine
・Microsoft Azure
IaaS システムのインフラをクラウド上で提供する ・Google Compute Engine
・Amazon Elastic Compute Cloud

また、クラウドの中には「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」があります。

パブリッククラウドは、誰でも利用できるオープンなクラウドサービスの形態です。Google、Yahoo!、Amazonなどがパブリッククラウドの代表例であり、不特定多数がサービスを共有できる点が特徴です。

プライベートクラウドは、企業または個人が専用環境を構築するクラウドサービスの形態です。IBMやNECなどがプライベートクラウドの代表例であり、サービス内容をカスタマイズしたり、コントロールできるのが特徴です。

「SaaS」「PaaS」「IaaS」に関して詳しく知りたい方におすすめの記事は以下です。
【図解でわかる!】SaaS、PaaS、IaaSの違いとクラウドサービスとの関係性について

パブリッククラウド、プライベートクラウドに関して詳しく知りたい方におすすめの記事は以下です。
ハイブリッドクラウドとマルチクラウドの違いとは?メリット・デメリットについても徹底解説

クラウドのメリット

クラウドを利用するメリットは、以下の3つです。

費用を安く抑えることができる

クラウドは、オンプレミスのようなサーバー環境に必要なシステムを購入する必要がないため、初期費用を安く抑えることができます。またクラウドの料金体系は、利用した分だけ課金される「従量制」となっていますので、使用量が少ない場合は、コスト削減に繋がります。サーバーの管理費もかからないため、管理費や維持費におけるコストを削減することができます。

導入が簡単でスムーズに利用開始できる

クラウドは、販売業者と契約を行うことでスムーズに利用を開始することができます。アカウントを発行し初期設定が完了すれば、その日のうちに利用開始できるケースもあります。

さらに、使用する端末は社内のパソコンに限らず、スマートフォンや社外のパソコンからもアクセス可能です。データを移動する手間が省けるので、USBメモリを使用したり、コピーを行う手間を省くことができます。サーバーメンテナンスも不要なので、管理面においてもスムーズです。

拡張性が高い

クラウドでは、拡張性の高さもメリットとして挙げられます。Web上で設定変更ができるため、利用するサーバーの数を増やすなどの環境に応じた変更が可能です。例えば、1つのサイトに集中的にアクセス数が増加した場合でも、一時的にサーバーのスペックが自動的に上がるので、サーバーが重くなることを避けることができます。

オンプレミスの場合は、スペックを高めるためにサーバーを構築する必要があります。そのため、オンプレミスで拡張を行うことはクラウドほど簡単ではないと言えるでしょう。

クラウドのデメリット

クラウドを利用するデメリットは、以下の2つです。

自由なカスタマイズができない

クラウドのデメリットは、オンプレミスと比較するとカスタマイズ性が落ちることです。オンプレミスでは最初の段階からシステムを構築するために、自社に合わせたカスタマイズが行えます。しかしクラウドでは、販売者が提供するサービスに依存しているため、自社でカスタマイズできる範囲が限られます。

対策について知りたい方は以下の記事がオススメです。

クラウドで自社にあったカスタマイズは可能か?オンプレ利用者の悩みを解決!

長期的なコストが高くなる可能性がある

クラウドのメリットでもご紹介しましたが、料金形態は使用量に応じて金額が変動する月額従量課金制が多いです。この場合、サイトやシステムの使用量が増えると、コストが高くなります。

短期的に見るとクラウドは、導入費も安くメンテナンスにかかる人件費と時間のコストを抑えることができます。しかし長期的に見ると費用が高額になるケースも多いので注意が必要です。

GCPをはじめとしたパブリッククラウドでは、利用料金のシミュレーションができます。利用を検討されている方は、一度計算してみてもいいかもしれませんね。GCPに関しての計算法に関する記事を参考までに以下に記載します。

サービス概要からGCPの想定利用料を計算してみよう!コスト試算のやり方紹介

開発におけるオンプレミスとクラウドの違い

初期投資

オンプレミスの場合は、全てを自社で揃える必要があり、数百万単位のコストが発生することも少なくありません。

一方、クラウドは自社でのサーバ購入やシステム開発が不要なため、初期費用を抑えることができます。そのため、少額投資で開発をスタートできる点は、クラウドの大きなメリットだと言えます。

コストの経理計上

オンプレミスの場合、サーバーやネットワークなどの開発環境は「資産」として計上しますが、クラウドは「経費」として処理することが可能です。

そのため、開発環境をクラウドで整備することで、会社の経理処理上もメリットを享受することができます。

詳しく知りたい方は以下の記事がオススメです。
クラウドとオンプレミスの減価償却と会計処理・税務処理について

構築のリードタイム

オンプレミスの場合、システムをゼロから設計・開発していくため、利用開始までに何ヶ月もの期間を要します。

一方、クラウドは既に完成されているサービスを利用するので、導入後すぐに始めることができます。ビジネスの世界はスピードが命なので、スムーズに開発環境を整えられる点はクラウドの大きなメリットです。

カスタマイズ性

オンプレミスは開発環境のすべてを自社で揃えるため、個々の状況に合わせて柔軟にカスタマイズすることができます。

一方、クラウドは完成されたサービスを利用する形態なので、個別カスタマイズは苦手です。カスタマイズできるサービスも中にはありますが、どうしても限界があり、細かい部分までは実現することができません。

そのため、自社要件に合わせて柔軟にカスタマイズしながら開発を進めたい場合は、クラウド開発は不向きと言えます。その場合は、オンプレ開発を検討すると良いでしょう。

セキュリティ

オンプレミスの場合、自社の要件に合わせて開発環境のセキュリティを極限まで高めることが可能です。もちろん、それだけコストは発生しますが、この上なく安全な環境で開発を進めることができます。

一方、クラウドは利用するサービスのセキュリティ要件に依存する部分が大きくなります。追加のセキュリティ対策を施すことも可能ですが、オンプレミスに比べるとカスタマイズ性は劣ります。

クラウドのセキュリティ対策に関して理解をしたい方は以下の記事がオススメです。
オンプレを選んだ理由は「なんとなくクラウドが怖いから」からの卒業、パブリッククラウドのセキュリティの真実

システム連携

カスタマイズと同様の理由から、クラウドは社内システムとの連携にも制限があります。自社で使っている社内システムと連携できるか否かは、利用するサービスの仕様次第です。

クラウド環境で開発を進めるにあたり、システム連携が必要になるケースにおいては、事前にシステム連携の可否を確認することをオススメします。もちろん、オンプレ開発であればシステム連携も自由自在です。

障害対応

自然災害などの影響で万が一障害が発生したときのことを考えてみます。オンプレミスの場合は、原因特定や復旧作業をすべて自社で対応する必要があります。

一方、クラウドはサービスの提供事業者が一連の対応を行うため、障害時に自社のリソースをかける必要はありません。ただし、原因特定や復旧目処はクラウド事業者からの連絡待ちになってしまうため、リアルタイムの情報を取得しにくいというデメリットがあります。

開発環境の選び方

オンプレ開発が向いている場合

複雑なカスタマイズが求められるケースでは、オンプレ環境での開発が向いています。クラウドは柔軟なカスタマイズができないので、オンプレミスで自社要件に合った開発を進めていく必要があります。

また、極限まで開発環境のセキュリティを高めたい場合もオンプレ開発がオススメです。オンプレミスはセキュリティ面でも自由自在なカスタマイズが可能なため、納得のいくまで様々なセキュリティ対策を施し、安全性を高めることができます。

ただし、高額な初期投資や障害時の対応など、オンプレ開発ならではの負荷がかかる点は、十分に理解した上で開発環境を整備していきましょう。

クラウド開発が向いている場合

初期投資を抑えたい会社にはクラウド開発が向いています。高額なサーバーや高品質なネットワークを自社で用意する必要はないため、気軽に開発をスタートすることができます。

また、サーバーの保守・運用や障害復旧についてもクラウド事業者がすべて対応してくれます。そのため、自社リソースに余裕がない会社にもクラウド開発はオススメです。

加えて、開発規模を大きくしたい場合、オンプレミスでは開発環境の見直しや新設備の購入を自社で行う必要がありますが、クラウドであればリソースを追加購入するだけです。自社の状況に合わせて、自由自在にスケールしたい場合は、クラウド開発を選ぶべきだと言えるでしょう。

まとめ

本記事では、オンプレミスとクラウドについて、開発を含めた様々な観点から違いをご説明しました。自社に合った開発環境の選び方をご理解いただけましたでしょうか。

高いカスタマイズ性や強固なセキュリティを実現したい場合はオンプレ開発、初期費用や運用工数を削減しながら、自由自在なスケールを実現したい場合はクラウド開発を選びましょう。

大切なポイントは、自社が優先すべき事項をあらかじめ具体化し、要件に合わせた開発環境を選択することです。自社に最適な開発環境を整えるために、ぜひ本記事を参考にしてください。



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