クラウドの主流である SaaS とは何か?仕組みやメリットまでわかりやすく解説!

エンジニアブログ

投稿日:2021/10/19 | 最終更新日:2021/10/25

SaaS という言葉をご存知でしょうか?クラウドサービスの提供形態の一つであり、多くの企業が SaaS 型のサービスを提供しています。 SaaS という言葉を聞いたことはあっても、正しく説明できる方は少ないのではないでしょうか。

そこで本記事では、 SaaS の概要、仕組み、PaaS や IaaS との違い、メリット、代表的なサービス例まで一挙にご説明します。自社でクラウドサービスの導入を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。

クラウドの種類

SaaS について語るためには、クラウドの種類を正しく理解する必要があります。クラウドの提供形態の一つとして SaaS が存在しているため、クラウドの全体感を把握することで理解がスムーズになります。

そもそもクラウドとは「インターネット上の仮想基盤」を意味する言葉です。PCやスマホなどの端末にデータを保存するのではなく、インターネット上に存在する仮想空間(サーバー)に保存して、運用することを「クラウド化」と言います。

そして、一般的にクラウドは、「SaaS」「PaaS」「IaaS」という3つに分類されます。

種類 特徴
SaaS (Software as a Service) アプリやソフトをクラウド上で動作させる
PaaS (Platform as a Service) アプリの開発環境をクラウド上で提供する
IaaS (Infrastructure as a Service) システムのインフラをクラウド上で提供する

また、クラウドの中には「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」があります。

パブリッククラウドは、誰でも利用できるオープンなクラウドサービスの形態です。Google、Yahoo!、Amazonなどがパブリッククラウドの代表例であり、不特定多数がサービスを共有できる点が特徴です。

プライベートクラウドは、企業または個人が専用環境を構築するクラウドサービスの形態です。IBMやNECなどがプライベートクラウドの代表例であり、サービス内容をカスタマイズしたり、コントロールできるのが特徴です。

パブリッククラウド、プライベートクラウドに関して詳しく知りたい方におすすめの記事は以下です。
プライベートクラウドとパブリッククラウドの違いとメリット・デメリットについて徹底解説

SaaS とは?

SaaS ( Software as a Service )とは、ソフトウェアやアプリケーションの機能をサービスとしてネットワーク経由で利用するモデルです。例えばメールやコミュニケーションツール、資産管理や監視といったソフトウェアを、自身のサーバーリソースに導入するのではなく、ネットワーク経由でサービスプロバイダーから利用する形態を指しています。

SaaS を提供しているプロバイダーとしては Salesforce が有名です。 Salesforce は20年以上に渡って顧客管理(CRM)ソリューションをクラウドサービスとして提供しており、 SaaS ベンダーとして非常に大きなシェアを誇っています。

PaaS と IaaS とは?

PaaS (Platform as a Service)とは、アプリケーション開発に必要な実行環境を利用するモデルです。アプリケーションのコードを実行するのに必要な言語のランタイムや、データベースなどのミドルウェアをサービスとして提供し、開発者はコードを記述することに専念できます。

次に IaaS (Infrastructure as a Service)は CPU 、メモリ、ストレージやネットワークといったコンピュートリソースを提供するモデルです。ユーザーはリソース構成を自由に選択して利用することができ、そのリソース上に任意のアプリケーションを構築することが可能です。

「SaaS」「PaaS」「IaaS」に関して詳しく知りたい方におすすめの記事は以下です。
【図解でわかる!】SaaS、PaaS、IaaSの違いとクラウドサービスとの関係性について

SaaS の仕組み

SaaS では、ユーザーはサービスを Web ブラウザやプログラミングインターフェースを通してアクセスすることで利用します。その際に、サーバーやストレージなどの構築や運用管理をする必要はありません。

責任範囲として、クラウド事業者はアプリケーションを含めた全てのレイヤーを管理します。基本的にユーザーはアプリケーション内部のユーザー固有の設定を変更することはできますが、それ以外の変更は許されていません。そのため、使いたい機能が明確であり、そのサービス内の機能で要件が充足する場合に SaaS の利用を検討すると良いでしょう。

SaaS

PaaS や IaaS との違い

PaaS では、アプリケーション開発に必要な環境はすでに用意されており、開発者はミドルウェアの運用管理を行う必要がありません。また、データ分析や人工知能、 IoT などといったクラウドサービスならではの機能をアプリケーションに簡単に組み込むことができるのも特徴の1つです。

つまり、 SaaS は既に完成しているサービスやアプリケーションをそのまま利用するのに対して、 PaaS はあくまでアプリケーションを開発するための基盤を利用するイメージになります。そのため、自社で独自開発を進めたい場合は PaaS を選択する必要があります。

PaaS

IaaS サービスは2006年に AWS によって Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)の提供が開始されました。これにより自社データセンターのサーバー台数を削減する方法として、仮想化による集約ではなく、クラウドサービスの利用が検討されるように市場が変化していきました。

IaaS は非常にカスタマイズ性が高く、柔軟に構成を作成することが可能ですが、その分ユーザーの管理範囲は多く、運用の負荷が SaaS や PaaS に比べて高くなります。クラウドのメリットを享受しつつも、システムとしてのカスタマイズ性を確保したいときは IaaS の利用がオススメです。

仮想化に関して理解を深めたい方は以下の記事がオススメです。
仮想化とは何か?クラウドを支えている基礎技術を徹底解説!

まとめ

ここまでご説明したように、クラウドの3つの提供形態はそれぞれ異なる特徴を持っています。

以下、提供形態ごとに「ユーザーの責任範囲」と「クラウド事業者の責任範囲」を図で示しました。

比較

SaaS は既に完成しているサービスまたはアプリケーションを自社でそのまま利用する形態のサービスです。ユーザーの責任範囲は SaaS サービス内で取り扱うデータのみであり、その他の部分はすべてクラウド事業者が責任を持って運用します。

そのため、自社に負荷をかけずに運用できる点は嬉しいポイントですが、一方でカスタマイズ性は低くなります。まずはクラウド導入の目的や要件を明確にした上で「本当に SaaS が適切なのか?」を慎重に検討することが大切です。

ASP との違い

PaaS や IaaS とは毛色が異なりますが、 ASP も SaaS と混同しやすい言葉となっています。 ASP は Application Service Provider の略であり、インターネット上でアプリケーションを利用するサービスやそのサービス提供者を意味しています。

ASP という言葉をサービスとして使う場合は、 SaaS と同義だと捉えて構いません。 ASP は SaaS と同様に、場所を問わずに利用できる点が大きな特徴です。ネットワークを通して複数人による同時アクセスや操作が可能であり、 PC やスマートフォンから端末を問わずに利用できます。

ただし、厳密には ASP は「サービスの提供者」という意味合いで使われることが多く、この場合はサービスを提供する会社が ASP であり、提供されるソフトウェアそのものが SaaS という使い分けになります。

SaaS の5つのメリット

低コストで導入できる

SaaS は低コストで導入できる点が大きなメリットであり、毎月一定額の利用料を支払うだけで利用できます。初期費用は発生しないケースが多いため、気軽に始めることが可能です。

ただし、 SaaS の料金は契約するライセンス数に応じて変化するため、大規模な企業において全社導入する場合は、それなりに大きな金額が発生することもあります。一部の社員分のみ契約することも可能なので、必要に応じて最適な契約範囲を検討することが大切です。

場所を問わずに利用できる

従来のソフトウェアでは、インストールした端末でのみ機能を利用でき、その他の端末ではソフトウェアを使うことはできません。そのため、導入端末にトラブルが発生した場合は、同時にソフトウェアも利用不可になります。

SaaS はクラウド上にデータが保存されており、インターネット経由で機能を呼び出すため、使用端末を問わずに利用できます。 PC だけではなくタブレットやスマートフォンで利用できる SaaS サービスも多く、在宅勤務やテレワークなど多様な働き方にも柔軟に対応可能です。

利用者数を自由に増減できる

SaaS では、サービスの利用者数を自由に増減することが可能です。すべてを自社で運用している場合、サービスの利用者数を増やすためにはサーバーリソースなどを増強する必要がありますが、 SaaS はクラウド事業者の仮想環境を利用するため、契約内容を変更するだけですぐにライセンスを追加できます。

そのため、まずは試用期間として一部の社員で SaaS を運用し、効果を見込めるようなら全社へ展開するなど、段階的な導入が可能になります。逆に、ビジネスの変化に応じてライセンスを減らすこともできるため、自社の状況に応じて柔軟に運用できる点は SaaS の大きなメリットだと言えます。

ソフトウェア開発を行う必要がない

SaaS を利用する場合、自社でソフトウェア開発を行う必要はありません。既に完成しているサービスをそのまま利用するため、クラウド事業者と契約すればすぐに利用開始できます。

自社で開発を行うためには、ハードウェアやミドルウェアなど、様々なものを揃える必要があり、多額のコストと長い準備期間が発生します。しかし、 SaaS を選択することで高い初期投資を必要とせずに、短い期間でサービスを利用可能になります。

いつでも安全な環境で利用できる

SaaS サービスの運用・保守はクラウド事業者が責任を持って対応するため、自社でセキュリティ対策を行う必要はありません。つまり、運用・保守における自社の作業工数を削減でき、同時にコストの削減にも繋がるわけです。

クラウド事業者はあらゆる脅威からサービスを守るため、常に細心の注意を払ってセキュリティ対策を実施しています。そのため、 SaaS の利用者は常に最新版にアップデートされた製品を利用でき、安全な環境でサービスを運用可能になります。

SaaS のデメリット

カスタマイズ性が低い

SaaS は既に完成している製品を利用するサービスモデルであるため、個社ごとの状況に合わせた細かいカスタマイズは苦手です。基本的にはクラウド事業者が提供しているサービスをそのまま使うことになるので、自社の要件をあらかじめ明確化した上で、最適なサービスを選択することが大切です。

不正利用のリスクがある

SaaS として提供されているサービスは、インターネット経由で簡単に利用できることが大きな魅力となっています。しかし、その一方でアクセスに必要な ID やパスワードさえあれば誰でも利用可能なため、セキュリティ上のリスクが潜んでいる点は注意が必要です。

サービスの利用制限がかかる可能性がある

SaaS で提供されているサービスは、クラウド事業者の都合でバージョンアップや修正作業が行われます。仮にメンテナンスが発生した場合、その期間はサービスを利用できなくなるため、この点は SaaS のデメリットだと言えます。

SaaS サービスの代表例

Google Workspace (グループウェア)

Google Workspace は Google が提供しているグループウェアサービスです。100%クラウドで提供されており、メール、スケジュール管理、ビデオ会議、オンラインストレージなど、企業に必要なあらゆるソリューションが搭載されています。

また、 Google Workspace は高いセキュリティレベルが特徴の一つであり、99.9%の稼働率保証と米国の高度セキュリティ情報監査認定規格を取得しています。 Google の強固なインフラと最先端のテクノロジーを自由に活用することができ、世界中で多くの企業に支持されているサービスとなっています。

Google Workspace に関しては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
【最新情報】G Suiteがブランド変更!Google Workspaceの料金、機能、既存契約への影響は?

Salesforce (CRM)

Salesforce は言わずと知れたクラウド型の CRM ソリューションです。主に顧客管理を実現するためのサービスであり、 Salesforce で社内情報を一元化することで組織全体の生産性を大きく向上できます。顧客管理に加えて、営業情報の集約や各種レポートを作成することも可能です。

Dropbox (クラウドストレージ)

Dropbox は様々なファイルを保管できるクラウドストレージです。一般消費者向けの無料プランも存在しますが、企業向けにはより機能を強化した Dropbox Business が展開されています。 Dropbox は SaaS 型で提供されているため、 PC 、タブレット、スマートフォンなど、使用端末を問わずに利用可能です。

SanSan (名刺管理ソリューション)

SanSan は企業向けの名刺管理サービスであり、保有している名刺をスキャンすることで、ほぼ100%の精度で名刺情報がデータ化されます。 SaaS で提供されているサービスであるため、使用デバイスを問わずに利用でき、名刺データを社内関係者で共有することで、効率的な営業戦略を検討可能になります。

freee (クラウド会計サービス)

freee はクラウド型の会計サービスであり、企業の経理業務や確定申告などを効率的に行うことが可能です。サポートが充実している点も特徴の一つであり、「メール」「チャット」「電話」など、様々な問い合わせ形式に対応しています。 SaaS で提供されているため、自宅や外出先のカフェなど、オフィス以外の場所でも利用可能です。

SaaS 、 PaaS 、 IaaS 以外の XaaS

XaaS (ザース)とは「 X as a service 」の略であり、クラウドで提供されているサービスの総称です。「 X 」の部分には多くの単語が入るようになっており、 Software であれば SaaS になりますし、 Platform であれば PaaS になります。

つまり、 SaaS 、 PaaS 、 IaaS はすべて XaaS の一つであると理解してください。ちなみに「 aaS ( as a Service )」という部分は、サブスクリプション型のビジネスモデルを意味しており、リース形式でサービスを提供する場合に使われる表現となっています。

XaaS の代表格は上に挙げた3つですが、その他にも多くの XaaS サービスが存在するため、いくつか抜粋してご紹介します。

mBaaS

mBaaS は「 mobile Backend as a Service 」の略であり、モバイルの利用や開発に必要なインフラ機能を API で呼び出すことができるサービスです。データベース、ストレージ、認証、アナライズ、プッシュ通知など、一般的なインフラサービスを一括提供しているため、開発期間やコストを大幅に削減することが可能です。

mBaaS に関心のある方は以下の記事がオススメです。
アプリのバックエンド開発をお任せできるmBaaSを5サービス比較してみた

【第1回】 Google の mBaaS 「 Firebase 」とは?【はじめてみよう Firebase】

DaaS

DaaS は「 Data as a service 」の略であり、様々なデータをインターネット上で共有、管理、提供する仕組みのことを指しています。また、ビックデータの処理、分析、活用するためのサービスを DaaS と呼ぶこともあります。昨今、データ活用の重要性が高まっているため、 DaaS への注目度はさらに上がっていくと考えられます。

IDaaS

IDaaS は「 Identity as a service 」の略であり、ID管理を行うための仕組みを意味します。例えば、シングルサインオンやアクセスコントロール、ログ管理などが挙げられます。 IDaaS の利用はセキュリティ強化に直結するため、クラウドと併用して使われることが多いサービスとなっています。

MaaS

MaaS は「 Mobility as a Service 」の略であり、モノやヒトの移動に関するシステムや仕組みを提供するサービスです。例えば、出発場所から到着場所までの距離や所要時間を表示する電車の乗り換え案内や、オンラインでの新幹線のチケット予約などが挙げられます。

まとめ

本記事では、 SaaS の概要、仕組み、PaaS や IaaS との違い、メリット、代表的なサービス例まで一挙にご説明しました。

SaaS は多くのメリットを持っており、うまく活用することで企業の生産性向上に大きく役立ちます。ただし、あくまで SaaS はクラウドの提供形態の一つであるため、 PaaS や IaaS との違いを正しく理解して、自社に最適なクラウドサービスを選択することが大切です。

SaaS 型のサービスは数えきれないほど多くの種類が存在しますが、せっかく導入するのであれば Google Workspace がオススメです。とても高いコストパフォーマンスを誇り、 Google の最先端のインフラを自由に使いながら、自社の業務効率化や生産性向上を実現できます。

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