【クラウド破産の回避術】Google Cloud (GCP)の予算アラートで安全なクラウド運用を実現!

GCP

投稿日:2021/04/22 | 最終更新日:2021/09/04

全世界で多くの企業に利用されている Google Cloud (GCP)。 Google Cloud (GCP)はクラウドサービスであるが故に料金体系が複雑であり、適正運用を図るためにはコスト管理が必要不可欠です。

Google Cloud (GCP) には「予算アラート」という機能が搭載されており、予算アラートを活用することで、 Google Cloud (GCP) における安全かつ適正なクラウド運用を実現することができます。

本記事では Google Cloud (GCP) の予算アラートについて、基礎的な内容から、構成要素、できること、設定方法まで、一挙にご紹介します。 Google Cloud (GCP) の自社活用を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

Google Cloud (GCP)とは?

Google Cloud (GCP)は Google が提供するパブリッククラウドサービスです。同じ種別のサービスとしては、 Microsoft 提供の「 Azure 」や Amazon 提供の「 AWS 」などが挙げられます。

Google Cloud (GCP) は、セキュアで高い安定性を持つ Google の IT プラットフォーム環境を自社で利用することができます。ビッグデータや Google Workspace との連携など、『クラウド利用を越えた先の IT 戦略』をシームレスに実現することが可能です。

また、「 BigQuery 」などの優れたデータ解析ツールが用意されているため、一部のエキスパートだけでなく、組織全体でデータを活用し、経営戦略の策定や業務改善に繋げていくことが可能です。

このように、自社の生産性向上に大きく寄与する Google Cloud (GCP) ですが、利用する上で注意すべきポイントがあります。それは Google Cloud (GCP) が従量課金型の料金体系を採用している点です。 Google Cloud (GCP) は 100%クラウドで提供されているサービスであり、使った分だけ課金される仕組みになっています。

そのため、企業として Google Cloud (GCP) を適正に運用していくためには、コスト管理を徹底して計画的にサービスを利用する必要があります。ただし、 Google Cloud (GCP) には数多くのサービスが内包されているため、すべてのコストを個別に管理するのは現実的ではありません。

そこで、コスト管理を効率化するために Google Cloud (GCP) には「予算アラート」という機能が搭載されています。次章では、この予算アラートについて詳しくご紹介します。

Google Cloud (GCP) の予算アラートとは?

Google Cloud (GCP) の予算アラートとは「あらかじめ任意の金額(予算)を指定しておき、 Google Cloud (GCP) の利用料金が予算額を超えた場合に通知(アラート)を出す仕組み」のことです。

Google Workspace のように毎月一定額を支払うサービスであれば、そこまでコストを気にする必要はありませんが、前章でも触れたように Google Cloud (GCP) は使った分だけ課金される従量課金制を採用しています。

そのため、コスト管理をせずにサービスを利用し続けた場合、際限なく料金が積み上がっていきます。 Google Cloud (GCP) の管理画面で利用料金を確認することは可能ですが、頻繁にチェックするのは手間がかかり、社員の生産性を低下させる原因になりかねません。

Google Cloud (GCP) では「 Cloud Billing 」というツールで予算アラートを設定しますが、 Azure の「 Azure Cost Management 」や AWS の「 AWS Budgets 」のように、他のクラウドサービスでも予算アラートの機能が搭載されています。

Google Cloud (GCP) に代表されるパブリッククラウドサービスは、機能が豊富であるが故にコスト管理がしにくく、企業としてクラウドサービスを適正運用していくためには、予算アラートが必要不可欠なツールとなっています。

Google Cloud (GCP) の予算アラートでできること

高額請求を避けることができる

従量課金型のクラウドサービスには、高額請求のリスクが伴います。社員が Google Cloud (GCP) の使い方を誤った場合、想定外の料金が請求されることがあり、 Google から特例を認められない限りは、利用企業(ユーザー)が全額を負担しなければいけません。

予算アラートを活用することで、このような高額請求を未然に防ぐことが可能です。 Google Cloud (GCP) の利用料金が一定額に達した時点で通知を受け取れるため、それ以上の利用を制限したり、予算を考慮して利用ペースを抑えるなどの対策を取ることができます。

クラウドの高額請求に関しては、以下の記事が参考になります。
【知って納得!】クラウドの高額請求を避けるための5つの確認項目とは?
【万が一に備えよう】クラウドの高額請求が届いたときの対処法とは?

Google Cloud (GCP) の不正利用を早期に検知できる

高額請求と近しい内容にはなりますが、予算アラートは Google Cloud (GCP) の不正利用検知にも役立ちます。社内または社外の何者かが悪意を持って自社の Google Cloud (GCP) リソースを利用した場合、思いがけない課金が突如として発生します。

本来、管理画面で請求金額を確認するまでは異変に気付くことができませんが、予算アラートを活用すればプッシュ型で利用料金が上がっていることを知らせてくれます。そのため、不正利用を早期に検知することができ、スムーズにその後の対策を行うことが可能になります。

適正なコスト管理を実現できる

Google Cloud (GCP) のような従量課金型のサービスを運用していく上では、コスト管理が必要不可欠です。決められた予算の範囲内で効率的にサービスを活用することで、コストパフォーマンスを最大化することができます。

計画的かつ体系的な Google Cloud (GCP) の運用ルールを定めるとともに、予算アラートを設定して予算超過リスクをケアしておくことで、安全かつ適正なクラウド運用を実現することが可能になります。

他サービスと連携した予算アラート通知ができる

Google Cloud (GCP) で提供されている「 Pub/Sub 」というメッセージングサービスを使えば、 Google Cloud (GCP) の予算アラートを他サービスと連携して活用することができます。例えば、「 Slack 」で予算アラートを通知する仕組みを簡単にご紹介します。

まず、 Pub/Sub で作成したトピックと Cloud Billing で設定した予算アラートをそれぞれ用意します。そして、 Slack で Bot などの設定を行い、 Google Cloud (GCP) のサーバーレスな実行環境である「 Cloud Functions 」にコードをデプロイすることで、予算アラート通知を Slack で受け取ることが可能になります。

通常の予算アラートはメールで届くため、これだけでも通知としては十分だと思いますが、仮に他サービスとの連携をしたい場合は、上記のような運用も可能だということを覚えておいてください。

Google Cloud (GCP) の予算アラートの構成要素

予算

Google Cloud (GCP) の課金条件は多岐にわたるため、予算管理は必須の対応事項です。予算を作成することで、自社における Google Cloud (GCP) の利用状況を正しく把握することができます。

具体的な設定方法は後述しますが、予算は複数作成することができ、いずれも Google Cloud (GCP) の料金を支払う請求先アカウントに紐づけられます。仮に複数の請求先アカウントを利用している場合は、それぞれのアカウントに対して予算設定が可能です。

各予算には金額を含めることができ、請求先アカウントで設定している通貨単位で表示されます。例えば、「10万円」のように具体的な金額を指定できるほか、「先月の利用額」を選択することも可能です。「先月の利用額」を選択した場合は、前月の利用金額に基づいて自動的に予算が更新されます。

しきい値

予算アラートは利用金額が一定額を超えた場合にアラートを通知する仕組みですが、このアラート通知を出す条件を「しきい値」と呼びます。しきい値は「予算額に対する割合(パーセンテージ)」または「具体的な金額」のいずれかの方法で指定します。

例えば、予算10万円のしきい値を50%に設定した場合、利用金額が5万円に達した時点で予算アラートが通知されます。各予算には複数のしきい値を設定できるため、「25%」「50%」「75%」「100%」のように段階的にしきい値を設けることで、計画的なサービス運用が可能になります。

各しきい値はサービスの利用額に基づいて設定するケースが多いですが、 Google Cloud (GCP) では「予測値」の利用も可能です。予測値とは Google Cloud (GCP) の人工知能( AI )が様々なデータを基にして、当月末までの利用料金を予測・算出するものです。

予測しきい値は実際の利用金額とは異なり、あくまで「データに基づく予測」になりますが、月の途中でも自社の支出傾向を理解し、早期にアラートを受け取れるというメリットがあります。

アラート

アラートとは、利用金額がしきい値に達した場合に送信される通知のことです。デフォルト設定において、予算アラートの通知は「請求先アカウントの管理者」と「請求先アカウントのユーザー」に送信されます。

予算アラートの通知メールでは「請求先アカウント名」「請求先アカウント ID 」「予算額」「利用率」「対象月」などの情報が一目でわかるようになっています。受信者が内容を理解しやすいように予算名のルールなどを決めておくと、さらに有効的に予算アラートを活用できます。

スコープ

各予算にはスコープと呼ばれる対象範囲が関連付けられており、デフォルトでは請求先アカウントに紐づくすべてのプロジェクトおよびサービスが含まれています。

スコープは細かく指定でき、自由に設定変更が可能になっています。例えば、「 BigQuery 」のみに限定した予算を作成するなど、自社の希望に合わせた柔軟な予算管理を実現することができます。

Google Cloud (GCP) の予算アラートの設定方法

本章では Google Cloud (GCP) の予算アラートの設定方法をご紹介します。大前提として、各種設定を行うためには「請求先アカウント管理者」のロール権限が必要になります。

予算の作成

予算アラートを設定するためには、はじめに予算を作成します。以下の手順に沿って、設定を進めてください。

1.Google Cloud Console にログイン
2.Console のナビゲーションメニューから「お支払い」を選択
3.「お支払い」メニューから「予算とアラート」を選択
4.「予算を作成」をクリック
5.「名前」フィールドに任意の名前を入力
6.予算の範囲を設定して「次へ」をクリック
7.1ヶ月の予算金額を設定して「次へ」をクリック
8.予算のアクションを設定して「完了」をクリック
9.予算の全体構成が完了したら「完了」で予算を保存



予算アラートのしきい値設定などは、上記「8」のアクション設定で行います。「トリガー対象」の項目で、利用額の「実値」または「予測」を選択し、任意の値を入力します。

なお、アラート送信を希望しない場合は、しきい値設定を削除して予算を作成することも可能です。

予算アラートメール受信者の設定

予算を作成したら、次に予算アラートメールの受信者設定を行います。デフォルト設定の場合は、対象の請求先アカウントの管理者およびユーザーに対して、メール通知のアラートが送信されるようになっています。

この予算アラートメールの宛先は自由にカスタマイズが可能なため、必要に応じて設定変更を行ってください。予算アラートメールのカスタマイズには「 Cloud Monitoring 」というサービスを利用します。

具体的な設定方法は Google 公式ページ「予算アラートのメール受信者のカスタマイズ」をご参照ください。

プログラムによる予算アラート通知の管理

予算アラートは基本的にメールによる通知ですが、状況によってはメールではなく、他の手段で通知を受け取りたい場面も出てくると思います。

そのような場合は、個別にカスタマイズを行うことで Slack などのメール以外の方法で通知することも可能です。プログラムによる予算アラート通知を行うためには「 Pub/Sub 」というサービスを利用します。

Pub/Sub のプログラムによる通知の設定方法は Google 公式ページ「プログラムによる予算アラート通知を管理する」をご参照ください。

また、 Google Cloud (GCP)の Slack 連携については、以下の記事が参考になります。

Cloud Functions を使い App Engine のログを Slack に通知する

まとめ

本記事では Google Cloud (GCP) の予算アラートについて、基礎的な内容から、構成要素、できること、設定方法まで一挙にご紹介しました。

企業が Google Cloud (GCP) を運用していく上で、予算アラートは必要不可欠な機能です。プッシュ型の通知でアラートメールを受け取ることで、自社の利用状況を見える化することができ、サービスの適正利用を促進することができます。

本記事の内容を参考にして、ぜひ Google Cloud (GCP) の予算アラートを活用してみてはいかがでしょうか。



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